2010.7.29 | スタッフコラム
「日傘は黒」のウソ (サンバリア100)
最近、テレビで紫外線特集があると『理想の日傘は表面が白で裏側が黒です』と専門家がコメントするのを耳にします。
その影響か白いサンバリアが売れています。
私自身も以前からこのことをブログで書き続けていましたが、私の影響力が乏しいため、効果はあまりありません。
2002年6月6日(8年前)に書いたブログを再度ご覧ください。
毎年この時期になると恒例のテーマになっています。
今年は少し詳しく説明いたします。
■10年前は白
昔から日傘といえば白でした。
見た目に涼やかで、特に着物姿で白の日傘をさし、日清サラダ油セットを持ってご挨拶に行くCMが印象的でした。
しかし、紫外線の影響が注目され始めてから、暑さ対策の日傘から紫外線対策の日傘に重心が移り始めました。
■ 紫外線対策か暑さ対策か?
紫外線対策の観点からは、同じ厚さの傘生地であれば「黒」が一番紫外線をカットします。
ここで重要なのは「同じ生地」という前提です。
この前提が抜けてしまうと「黒が一番」となってしまいます。
しかし、薄い黒よりも厚い白の生地の方が勝ることもあります。
基本的に、紫外線は普通の雨傘でも90%程度はカットします。
極端にいえば、日陰ができれば十分です。
■黒は暑い
小学校の時、温度計に白い布と黒い布を巻いて温度を調べたことがありますか?
黒の布を巻いた方が温度が高かったはずです。
冬に黒色の服を着るのは暖かいためです。
なのに、何故日傘は黒色なんでしょうか?
暑いに決まっています。
ここで、紫外線と熱線が混乱されています。
紫外線対策なら「黒」、暑さ対策なら「白」です。
■私が考える理想の日傘
これからの日傘は、機能とデザインの両方を考えなければなりません。
上から降り注ぐ紫外線は傘生地自体が100%カットするものであれば、色は関係ありません。
また、傘の内側の色も重要です。
紫外線は傘をさしていても周囲から入り込んできますので、照り返しを抑えるためには内側の色は「黒」でなければなりません。
さらに、デザインも重要です。
見た目も涼やかでおしゃれなものが良いです。
表面がシルバーなどのギラツクものは周りに不快感を与えるのは避けるべきです。(最近はこの手の傘が多いので困ります)。
外側の色はパステルなどがいいでしょう。
地模様が入っているならなおおしゃれです。
生地は薄く軽いものが理想です。
紫外線アレルギーの方にとっては傘の大きさも問題です。
大きいだけの傘は雨傘のようで避けるべきで、深めのシルエットにする必要があります。
今、完璧ではありませんが、少しでも理想の日傘に近づける傘を作っています。
ご期待ください。