2018.1.1 | 日傘の上手な使い方
傘と日傘の修理方法 -傘を開いてもすぐ落ちてくる-
傘が開いてもすぐに落ちてくるという場合、中棒が木製か金製かで修理方法が異なります。
■中棒が金製の場合
右の写真のようにニッパーで上ハジキ(傘が落ちないように止めるでっぱり)を引っぱり出してください。これがあまり出てないと傘が落ちてくるわけです。
もしこれでうまくいかない場合は修理は難しい場合が多いです。ハジキ自体が弱っているので交換する必要があります。
■中棒が木製の場合
木製の傘をこの症状で修理に持って行くと、大抵「骨を交換しないといけないので、うちではできません」と言われます。イタリア製傘は木製のものが多く、泣く泣く諦めたという方も多いのではないでしょうか。
でも、大丈夫です。かなり高度な方法ですが修理できます。
傘がうまく止まらないのは、下記のどちらが原因である事がほとんど。
1.写真の上ハジキのとんがった部分が中棒から浮いているか弛んでいる。
2.ハジキのL部分が90度以下に歪んでいる。
まず、作業をしやすいように骨の先端についている露先を骨から全て外しましょう。作業が格段にやりやすくなります。そして、右上写真の金製と同じように、ペンチかニッパーで上ハジキを引っぱり出します。
上ハジキを引っぱり出して、L字部分が90度以下に歪んでいる場合、ペンチでL字部分の角度を90度以上に広げて下さい。
ここが難しいところ。L字の長手はまっすぐになっているか確認して下さい。
それが終わったら右のような強力接着剤(エポキシ樹脂系)を用意して、ハジキの中棒に刺さる部分に塗ります。
そしてハジキを中棒に差し込み金槌でたたき込みます。傘を広げたまま30分ほどで出来上がり。
ハジキがパチンパチンと鳴ればうまくいった証拠。
最後に、外していた露先を全部取り付けて完成です。